「コ・ワ・イ!!」

 心の中で、そう叫んでた。
先生『じゃあ、全体練習しましょう!』
 救われた・・・。涙が出そうだった。怖くって・・・怖くって・・・。Oちゃんを見た。Oちゃんは目が潤んでた。同じだったんだ。そして気付いた、Oちゃんが震えていた。私は、Oちゃんの手をギュウッと握った。
 セミナーハウスでの練習が終わり、仕上げに教室で終学活がある。その後にも練習があるかもしれない。教室に向かおうとすると・・・Oちゃんが私の胸に倒れこんできた。
「お・・・Oちゃん?」
『わぁぁぁぁぁん・・・!!!』
 クラスのみんなは、ほとんど教室に向かっていた。セミナーハウスの横の階段で、隠れて泣き始めたOちゃん。私も涙が出てきた。我慢してたから、ずっとずっと耐えてたから。そして、校庭に私達だけになった。夕暮れになりかけてる太陽が、オレンジに染まって、私達の影を大きくしてた。
 私は、涙を堪え、Oちゃんの背中を抱きながら、ゆっくりと階段を一緒に上がる。そして、校舎に向かおうとしてた時・・・どっかのクラスの男子が公舎内の階段の窓から私達を見た。Oちゃんは顔に手を当てて泣いていたから、私は、その窓に目をやる。泣いたあとだから霞んで、よく見えなかった。それに逆光もあって、顔なんて見え無い。でも、男の子しか、いないって分かった。すると・・・
A『○○(Oちゃんの名字)〜、□□(私の名字)〜、頑張れよぉ!!!』
B『○○、泣くんじゃないぞ!!』
C『□□、○○を守ってやれよ!』
 びっくりした。私達を知ってる・・・。
 それから私達は、教室には行かなかった。Y子に会いたくなかったのと、他のソプラノの子やY子の取り巻き達にも会いたくなかった。ましてや、先生になんて顔を合わせられない。
 人気の少ない1階の北トイレに行った。初めてのサボり(?)。Oちゃんは、ずっと私から離れなかった。ずっと私の胸で泣いていた。私も少し泣いた。でも、負けたくないって2人とも思ったの。何か、仕返しとまでもいかなくても、したいと思ったから。結果的には、今、私達がココにいる事は、Y子にとって、都合の悪い状況になってる。
 その時に誓ったんだ。私はOちゃんを守るって。何があっても、例え死んでもOちゃんだけは守るって。
 その後に、Tちゃん・Sちゃんによって発見されちゃいました。2人から聞くと、終学活の時に先生もビックリなさっていたらしい。Y子は平然としてたみたい。教室に戻りたくないって言うOちゃんに付き添って、私は、Tちゃん・Sちゃんにバックとコート持ってきてと頼む。少し、中庭の見える場所へ移動する。
 時計を見ると、もうすぐ17時になりそうだった。もう、放課後練習も終わってる時間。
 Y子の取り巻き達が来た。私達は身を潜める。
A『どこにいたの?? 心配したよ??』
B『Y子の事でしょ? 私達もウンザリしてたんだ!』
C『一緒に頑張ろう』
 それから、合唱コンクールが行われた。結果は優勝できなかった。当たり前だ。こんな事件(?)あって、一致団結できるわけない。そういう風に中2は終わった。私は・・・もしかしたら、とんでもない人生を迎えるのかもしれないって思った。

 他にも色々あったけど、書ききれない(^^;

 中2から中3になる春休み。私の家の向かいに住んでる人が引越しをした。その時に、お兄さんからクラシックギターをもらう。お父さんが持ってるのより少し小ぶりで、2弦のぺグが壊れてるという。でも、私は嬉しかった。4、5,6弦だけをチューニングしてもらって、3弦だけでのコード弾きを勉強し始める。

 もう一度、あの曲を聴きたいとい思いから・・・。

コメント